武蔵野調理師専門学校 入学案内2022
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本校の卒業生は、さまざまな現場の第一線で日々活躍しています。ここでは卒業生たちの現在の仕事や在学中のエピソードなどをインタビューでご紹介します。ロブション氏の遺志を継ぎ、素材の味を活かした料理で感動を伝えたい。今までで特に印象深いのは「第25回ルクサルド グラン プレミ オ( 2018年)」で 優 勝したことです。イタリア・ル クサ ルド 社の洋酒を使いプティガトーとピエスモンテを製作するのですが、時間が短くシェフの間でも一番大変だと言われていて。その年、4度目の挑戦だった私は、必ず優勝するという気持ちで挑みました。そんな中、シェフからの「誰が見ても分かりや す く 、か つ ス ト ーリー性があって想像をかき立てるものを作りなさい」というアドバイスは印象的でしたね。ケーキを見た瞬間に何を表現しているかが分かり、これ以上はできないというレベルまで完成度を上げて全体のストーリーを描く。シェフからの言葉を胸に、締切間際まで粘って優勝したときは本当に嬉しかったです。プロとして仕事の精度を高めるには、実務だけでなく自らコンクールに挑戦するという個人の技術を磨く努力が必要だと感じました。今後もこの仕事が好きだという熱い想いを持ちながら、目標を掲げてこの道を追求しつづけたいです。料理って足し算や引き算をして、無限のアレンジができる科学のようなものだと思います。試作を重ねた末に納得のいく料理でお客さまに喜んでもらえたら、これ以上嬉しいことはありません。また、料理は見た目の美しさはもちろん、お客さまに期待以上の感動を与えられるものだと考えているので、これからもより多くの方々にそれを伝えていきたいです。私はロブション氏のロジックをしっかり守り、旬の食材をベースに手を加えすぎず、素材そのものの味が活かせるようなメニューづくりと調理に取り組むことを大事にしています。生前、ロブション氏自身が自らお客さまのテーブルに出向き、気さくに写真撮影に応じていたんです。そ のような遺志を継いで私も自ら客席に出向くのですが、シェフ本人とお客さまが会話することで、より一層料理やデザートのおいしさが深まると実感しています。学生のみなさんにも、「お客さまのために自分は何ができるか」を考えて、料 理の道を歩んでほしいですね。pâtisserie高橋 萌さん株式会社ベストホ スピタリティーネットワークホ テ ル インターコンチネンタル 東京ベイ 調理部 製菓・製パン パティシエ千葉県 船橋市立船橋高等学校出身2007年 ダブルスイーツ科    (現・高度調理製菓科)卒french池田 欣正さん株式会社フォーシーズラ ターブル ドゥ ジョ エル・ロブ ション シェフ都立港工業高等学校(現・東京都立六郷工科高等学校)出身2001年 高度調理経営科卒目 標と想いが、プロとしての仕 事を後 押しし てくれ る 。※撮影時にのみマスクを外しています。39

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